山登り|「ある」と「ない」

ある日、山に登った時のこと。

木々が生い茂る山道を登って辿りついた山頂。

そこから先に見える景色は、広大に広がる砂漠。

山登り

山頂に生い茂る緑。岩と砂が犇(ひし)めく砂漠。

果てしなく広がる蒼穹。燃え盛るような太陽。

砂漠の真ん中には、人工のオアシスの町が見える。

「すごい……」と、思わず声に出た。

一緒に登ってきた友人も、「すごい!」と言った。

そして、最後にもう一言付け加えた。

「なにもない……」

(確かに……)と、私は思った。

 同じ風景を、共に「すごい」と言った二人。

 私は「ある」を、友人は「ない」を。

全然違う表現で、同じことを指していた。

 

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