第26話「あらゆるものは変わりゆく」

更新日 2017-08-09

asset_f_logo_lg.pngg+32.pngrss_002_e-trans.png

第26話「あらゆるものは変わりゆく」

エピソード(増一阿含経巻第14 4)

ある時、祇園精舎にて、弟子の一人がお釈迦さんに尋ねました。


「この世の中には、ひょっとしたら常に有り続けて、
 変わらないものがあるのではないでしょうか?」


「この世に、永遠に変わらないものなどありませんよ」


そう言うと、お釈迦さんは爪の上に、ほんの少しだけ土をのせました。


「たったこれっぽっちの物でも、
 この世に永遠に変わらないものなどありません。

 もし、この爪にのせたほんの少しの土でも、
 永遠に変わらないものがあるとしたら、
 私の教える道によって、苦しみを解決することはできないでしょう。

 たったこれっぽっちの物といえど、
 この世に、常なるものはありません。

 即ち、無常だからこそ、
 私の教える道によって、苦しみを解決することができるのです」

メッセージ

花.gifあらゆるものは変わりゆく。
この世に常なるものは無し。
これを諸行無常(しょぎょうむじょう)と言います。

常に無いと書いて無常ですね。

ほととぎす.gif
例えば、川辺に立ち並ぶ木々も。
春や夏や秋や冬と、
変化に富んだ姿を見せます。

例えばどれだけ小さなものも。
原子や元素や電子に微粒子、
変わりゆく波のような性質を持ちます。

月.gif
例えばどれほど大きなものも。
山や海、地球や宇宙も。
常に変化し続けています。

この世界のあらゆるものが、
変わりゆく。
それは、この世のあらゆるものが
教えてくれます。

雪.gifそれに例外はありません。
それがたとえ人であろうとも。

ただそういわれると、人は失うことばかり考えてしまいます。
無常だからこそ、
失う苦しみを味わうと。
確かにその側面も間違いではありません。


しかしまた、無常だからこそ、
私達は苦しみを抱えても、解決することができるわけです。
そして、無常だからこそ、そうやって成長していくこともできるわけです。

無常という言葉は、私達にとっては良くも悪くも映ります。

しかし、無常という言葉が示すのは、
ただ、あらゆるものが教えてくれることだけ。
あらゆるもののあり方、そのまんまを表しているだけなのではないでしょうか。

2016年1月サイン鳥.gif

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪きえで すずしかりけり

~道元禅師和歌集~

最後までお読み頂き、ありがとうございました。